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【グランピング企画】第8話:グランピング場視察のメリットと落とし穴

2019.06.12


■グランピング場視察は必ず目的をクリアに

グランピング場を開発予定の事業主様との中で、必ず話題に上がるのが「既存のグランピング場のお話」。

勿論、グランピングプロデュースの立場から既存グランピング場を事例にご説明することもありますし、
熱心な事業主様は既に幾つかのグランピング場を体験宿泊されており質問を投げてこられたりされます。

グランピング自体が未体験で、ただ漠然と「グランピングの世界観を体験したい」と言った目的の場合を除き、
グランピング場視察の際は「何を知りたいのか?」「何を見たいのか?」「何を盗みたいのか?」「何を参考にしたいのか?」
などなど、必ず視察目的を明確に、具体的に準備するべきだと思います。

アパレルのブランドにファストファッションからハイブランドまで存在し、それぞれのブランドが顧客を掴んでいるように、
グランピング場にも比較的安価な価格から利用可能な初級者向けから、ハイスペックでラグジュアリーなものまであり、
また、様々な「コンセプトフラッグ(ブログ第1話ご参照)」を立てたグランピング場が存在しています。

例えば、ハイスペックでラグジュアリーで、ランドスケープ含め素晴らしいロケーション利用を参考にしたいなら
【星のや富士】さん https://hoshinoya.com/fuji/
【東京クラシックキャンプ】さん https://tokyo-classic-camp.jp/ (基本は会員制)
【サーカスアウトドア東京】さん http://circusoutdoor.com/ 
などが「ハイスペックの秘密とは何か」を学べると思います。

例えば、グランピングパークとしてアウトドアアトラクション展開を大きく考えているのであれば
【ネスタリゾート神戸】さん http://nesta.co.jp/
【森と星空のキャンプヴィレッジ】さん https://www.twinring.jp/f-glamping/
などで来場者層の確認やオペレーション方法を見ておくべきです。
ネスタリゾート神戸さんでは大型BBQパークのオペレーションも必ず参考になるはずです。

グランピング場では無いけれど、ツリーアトラクションの参考として
【ツリーピクニックアドベンチャーイケダ】さん https://www.picnic.ikeda-kibou.com/
なども有効です。

その他、勉強したい目的に応じて、
「森林グランピング」ならここ、「海グランピング」ならここ、「リピーターに強いグランピングならここ」、
「台風対策」を勉強するならここ・・・と絞り込みも可能ですよね。

もしかすると、「最近元気がないと噂のグランピング」ならここって視察も必要かも知れません。
元気がない(人気がない又は利益が上がっていない)理由を探るのも事業主様には重要な事です。

■せっかくグランピング場視察をするならば

理想を言うと・・・理想を言うと・・・視察は事業主様が自身のグランピング場開発工程の中の、
「コンセプトフラッグ」を揉んでいる最中に実施されると有効かも知れません。

私の体験上、事業主様が「コンセプトフラッグ」を揉んでいる時こそ具体的な疑問や課題や比較項目が明確で、
実際の視察時に有効になると考えています。
その次の視察タイミングは、開発の各論ベースでの判断、比較を目的とした場合でしょうか。

一つ、私の失敗例をお伝えします。
中四国地区の事業主様のご担当者から「御社チームが実際にプロデュース関与された施設を視察したい」と
依頼があり、某グランピング場へ事業主様のオーナーとご担当者をお連れしたときです。

ご担当者は私たちチームの実績をオーナーへ訴求目的だったのですが、オーナーからは一言・・・
「うちが考えている開発予定地と大きさもロケーションも全く違うから参考にならないよ」と(涙)

視察にはそこそこの労力と時間、そしてお金も発生します。
こんな悲劇を生まないように、視察参加者の狙いと想いも事前確認、共有が大切だったと反省しています。

最後に・・・せっかくグランピング場を視察をするのであれば実際に「宿泊」してください。
日帰りでさくさくっと視察するのとは数倍の規模で得るものが違います。

宿泊して初めてそのグランピング場の人気の理由がわかったり、逆だったり。
グランピングテントやグランピングキャビンやトレーラーハウスなど宿泊者層の違いが体験できたり。
従業員のオペレーション体制がわかったり。
大雨が降ったり、トラブルが発生したらラッキーです・・・対処方法なども判明します。

何よりも事業主様が「利用者体験」をすることが一番大切かと考えます。

目的が曖昧な「視察した気分」・・・これが時間と労力とお金の無駄遣いであることをご理解いただければ。