格安 ドームテントについて考える
2024.12.02
■格安ドームテントは「天使か悪魔か」
最近SNS広告などで頻繁に見るようになった格安ドームテント。
「ドームテントが安い 50万円~」
「手軽に事業開始可能な格安ドームテント」
などかなり格安で煽るようなキャッチコピーが並んでいます。
で、先日弊社へお問合せくださったご相談者とリモート会議をしていると、
ドームテントのメーカーから既にお見積書は頂戴していて、直径6mドームテントが1基70万円程度だと。
弊社で厳選しているメーカーの販売価格の1/3程度の格安販売価格。
もちろんカプセルはメーカーではないので、仮に安くて良いドームテントが存在するのであれば
そのメーカーから仕入れたいくらい客観的な立場なんです。
ご相談者とのリモート会議終了後、どうしても気になったので弊社スタッフにその格安ドームテントメーカーを
調べてもらうと・・・恐ろしい事実が発覚。
どうやらその会社は少し前まで別の会社名でドームテントの輸入販売をしていた模様。
そして消費者からは山の様なクレームの書き込みがされていました。
主なクレーム内容は「前金を振り込んだのに商品は届かないし連絡も返ってこない」といった詐欺同然のクレーム(涙
やはりなぁ~と。これ間違いなく悪徳業者のたぐいです。
そして流石にやばいと思ったのか、ご相談者からお聞きした新しい会社名と新しい販売サイトに変身して商売を続けている有様です。
ご相談者には早々に事実をお伝えしましたが、このような格安ドームテント悪徳業者に引っかかった消費者は多いのではないでしょうか。
そしてこの会社の販売サイトには「ドームテントの設置施工は電気工事を含めて5~8時間で完了!」とも明記されてました。
どんなテントを設置するのでしょうねぇ(笑
しかも電気工事も含めてですからね(笑
設置作業員が30人くらい来てくれるのでしょうか(笑
ここまでくると微笑ましくさせ感じてしまいます。
格安ドームテントメーカーが全て悪徳業者である証明にはなりませんが、個人的には多かれ少なかれ・・・と言った判断をしています。
「安い(格安)」には必ず理由や落とし穴が存在することは理解して向き合う必要はあると思います。
■グランピング場を経営する上で必要な覚悟
最初にきちんとお話ししておくと、お客様からビジネスとして宿泊料金を頂戴しグランピング施設にお泊めするのであれば
保健所からも旅館業の資格を貰っている以上「お客様への安全&安心」は最低限担保する必要と覚悟を持たないとダメだと思います。
もちろん施設の初期開発コストは少しでも抑えるべきだし、その上で格安ドームテントは魅力的に感じてしまう気持ちも理解します。
ただ施設のオーナー(責任者)になる以上は、格安の裏に潜む「各種リスク」も把握する義務は生じます。
先ほどの会社ほど悪徳業者ではなかったとしても、格安である以上、例えばですが
⇒ドームテントの骨格(フレーム)の本数が極端に少なくて安いのではないか?・・・強風や台風でつぶれると宿泊者の命の危険が生じます
⇒ドームテントの外幕や内膜は耐久性や断熱性は担保されているのか?・・・安物買いの銭失いになる可能性あり
⇒ドームテントの設置施工が5時間なんて大丈夫?・・・施工クオリティは大丈夫?そもそも短時間設置可能自体が簡易過ぎる構造の証明なのでは
⇒ドームテントの必須付属品はちゃんとついているのか?そのクオリティはお客様を泊めても恥ずかしくないものなのか?
⇒結露対策は取れているのか?・・・そうじゃないと営業始めてから宿泊者からのクレームに対応する毎日となりますよ
⇒一番大切な設置後のアフターフォローや、3~5年後の外幕交換時にその会社は果たして存在しているのか?
などなど
個人ユースであれば自分を責めればすむお話でもあるのですが、旅館業の許可を取得しているビジネスユースなのであれば
全てにお客様が絡んできますので本当に慎重に慎重に考えるべきだと思います。
最近気になった格安ドームテントについてのお話でした。