スタッフブログ

グランピング事業における閑散期対策のポイントとは?

2024.04.08



この記事を読むと……


  • ・グランピング施設における閑散期のタイミングが整理できる
  • ・安易な値下げに伴うリスクが理解できる
  • ・各季節の閑散期における対策ヒントがつかめる

「長い説明を読むよりも、まずは話を聞いてみたい!」という方はコチラ!



目次:

  1. 閑散期の定義と課題
  2. 価格値下げのリスクについて
  3. 団体集客の重要性
  4. 季節別閑散期の対策
  5. まとめ


1. 閑散期の定義と課題


私たちが取り組むべき課題の本質を理解するために、グランピング事業における「閑散期」の定義について確認しましょう。

簡単に言えば、閑散期とは訪れる客の数が通常よりも少なくなる期間のことを指します。

具体的には、天候や季節の変動、または学校の長期休暇などが終わる時期が該当します。


しかし、グランピング事業者にとって閑散期は大きな課題です。

その理由としては、以下の二つが挙げられます。


  1. 客足が減ることで、収益も自然と減少します。特に設備投資を行なっている事業者にとっては、固定費の回収が困難になります。
  2. また、閑散期中に施設を閉鎖してしまうと、一年を通じて施設を運営することの難しさを感じる客が増え、再訪率が下がる可能性もあります。

これらの課題を乗り越えることで、一年を通して安定した収益を確保することが可能となります。



2. 価格値下げのリスクについて


閑散期に入ると自然と収入が減るグランピング事業者にとって、価格を下げてでも集客を試みるという考え方が浮かぶかもしれません。

しかし、価格を下げるという戦略は、直感的に思いつく対策ではありますが、必ずしも最適な解答とは限らないのです。


まず、価格を下げる戦略には、以下のようなデメリットが存在します。


  1. 利益率の低下:価格を下げることで利益率が下がり、結果的に全体の収益が減少する可能性があります。
  2. ブランドイメージの低下:価格を下げることで、安っぽいイメージを持たれ、ブランド価値が低下する可能性があります。

価格を下げるか否かは、各事業者の位置付けや目指すブランドイメージによるところが大きいです。

価格戦略を考える際には、先述したデメリットも参考にしながら慎重に進めていきましょう。



3.団体集客の重要性

グランピング事業者にとって、閑散期の集客に団体をターゲットにすることは非常に有効です。

なぜなら、団体での利用は一度に多くの宿泊客を確保でき、一組あたりの売上向上にもつながるからです。

特に、企業の研修施設としての利用や、友人同士の旅行、大学のサークル活動等、グランピングが提供する自然体験やBBQなどのアウトドア活動を求める団体は少なくありません。

また、団体利用の場合は長期間の予約が可能であり、一定の売上を見込むことができます。

しかし、団体客を対象にする場合は、各々のニーズに合ったプラン作りが重要となります。

例えば、料理やアクティビティのメニュー、スケジュール作り等に工夫を凝らし、団体客が満足できるサービスを提供することが求められます。

以下の表は団体向けプランの一例です。

集客のポイント

詳細

企業向けプラン作り

研修プランや社員旅行、福利厚生利用など企業のニーズに合わせたプランを提供

大学生向けプラン作り

サークル活動や合宿などで利用しやすいような学生のニーズ・経済状況に合わせたプランを提供

料理・アクティビティメニューの充実化

各団体の好みや希望に応じたメニューの提供

閑散期における団体集客は、一度に大量の予約を獲得し、運営の安定化に繋がります。

そのため、団体向けの魅力的なサービス提供は必須といえるでしょう。



4. 季節別閑散期の対策

(1) 3月~4月の対策

春季の閑散期の課題とは、一般には冬の厳寒から解放され、新緑が美しいこの時期にも関わらず、グランピングの集客が難しいという点です。

これは主に春休みの終了と新学期の開始が重なるため、家族連れの利用が減少するという背景があります。

この課題を解決する対策案の一つとして、「春の花見グランピングがあります」。

桜や菜の花など、春の花々が咲き乱れる風景を見ながら楽しむグランピングは、新たな魅力となるでしょう。

また、新学期を迎える学生や新社会人に向けたキャンペーンも効果的です。

例えば、「新生活応援プラン」などと銘打ち、新たな季節や生活スタートで生まれた出会い・人間関係をグランピングでより深めるという提案はいかがでしょうか。

さらに、この時期はハイキングやピクニックが楽しめる気候です。

グランピングと連動した手軽なアウトドア体験の提供も考えてみると良いでしょう。

以上の提案を組み合わせることで、春季の閑散期でも集客を増やすことが可能となるでしょう。



(2) 梅雨季:6月~7月初旬の対策

梅雨時期の6月から7月初旬にかけては、グランピング事業者にとって厳しい閑散期となりがちです。

それは、雨天が続きアウトドア活動が思うように楽しめないからです。

このタイミングでは、雨天でも楽しめる設備やアクティビティの充実を図ることが重要です。

例えば、雨風を防げる共用スペースの設置や、屋内で楽しめるワークショップの開催などが考えられます。

また、雨の日でも快適に過ごせるように、テントやキャビンの防水性・足回りの水捌けを高める改修を行うことも有効です。

次に、独自のプロモーションを実施することで集客を図ります。

雨の日限定の割引配信や、雨天時でも楽しめるパッケージプランの提供が効果的です。

SNSでの情報発信を活用し、梅雨季でもグランピングが楽しめる魅力を伝えましょう。

以上のように、梅雨の閑散期対策は「雨でも楽しめる環境作り」と「独自のプロモーション」の2つがポイントとなります。



(3) 真冬:1月~2月の対策

真冬のグランピングは、寒さを避けるために客足が遠のきがちです。

しかし、対策を施すことで十分な利用者を確保することが可能です。

まず、設備面での対策が必要です。

例えば、暖房設備の充実や、暖かい飲み物を提供する給湯設備の設置が考えられます。

また、暖かいブランケットやこたつを設置し、寒い季節でも快適に過ごせる環境を作ることも重要です。

次に、冬季限定のイベントやアクティビティの提供もおすすめです。

例えば、雪だるま作りや雪遊び、焚き火を囲んだバーベキューなど、冬ならではの体験を提供することで、季節ごとの魅力を伝え、リピート利用者を増やすことができます。

最後に、集客策としては、割引キャンペーンやパートナーシップを活用する方法があります。特に、観光地やレジャー施設との連携により、冬季限定の体験やイベントを共同で開催することで、新たな客層を獲得することが期待できます。

以上の対策を講じることで、真冬でも充分な集客が可能となり、閑散期を乗り越えることができるでしょう。



5.まとめ

今回の記事の要点をまとめると以下の通りです。



  • ・閑散期における収益低下対策として、団体集客の対応が1つの解決策につながる
  • ・季節毎に閑散期の特性が異なる
  • ・安易な値下げのみの対応はリスクを伴う
  • ・閑散期の対策ができれば、経営の安定化にグッと近づく



今回はグランピング施設の閑散期についてまとめました。



「自分の施設によりマッチした閑散期対策について助言が欲しい」



という方は、ぜひ弊社へのご相談をお待ちしております。

納得がいくまでコミュニケーションさせて頂きます。


コンタクトはこちら