スタッフブログ

グランピング 宿泊設備選び

2022.12.16
■固定概念を取っ払ってみる

グランピング施設を作りたい事業主様とのご面談で意外に多いのが「グランピングってテントでしょ?」って言う固定概念。
当然ながら間違ってもいませんが・・・はっきり言って正しくもありません。
勿論、グランピングと言う宿泊事業を始めるにあたり、全くの異業種から参入されようとしている事業主様は「グランピング=テント」と
固定概念がおありなのも理解できますが、ご承知の通り現在では様々な宿泊設備が展開可能です。

グランピングテント(多種多様なラインナップ)、グランピングキャビン(自由自在に設計可能)、コンテナハウス、トレーラーハウス、
弊社ではグランピングホテル(2階建て)まで提案しています。

僕は商談の場ではこうお伝えしています。
一旦固定概念を取っ払って・・・
①開発予定地の周辺環境には何が合うか自由に発想してみませんか?
②周辺の競合グランピング施設の宿泊施設を把握してみませんか?
③開発予定地の年間の気候を考慮して考えてみませんか?
④どんなゲストをターゲットにどの様な滞在時間を過ごして欲しいかを整理してみませんか?
そんな議論をしているうちに事業主様のご意見が変化することが多々あります。

■商品単価だけでは見えない宿泊設備の料金(コスト)

一番勘違いされやすいのは「テントは安いでしょ?」と言った事業主様のご意見。
僕から言わせるとテントは決して事業主様がイメージされているほど安いとは思っていません。

確かにキャンプ用のテントや、グランピングでもコットン生地のテントは安いです(高くても1基50万円以内程度で調達出来ます)。
ただコットン生地のテントは湿度の高い日本では「カビ問題や耐久性」で毎年新品に交換するランニングコストが発生したり、
地域によっては秋から冬の営業が不可能だったりします。
上記デメリットをクリアするドームテントを採用した場合は、サイズにもよりますが1基150~300万円程度の価格となり、
それ以外にも「テント内床面」「運搬・設置費」が追加で必要。
何よりもテント下に設置するウッドデッキが3万円/㎡ほどかかりますので、100㎡のウッドデッキを準備した場合には別途300万円程度、
更にウッドデッキの下には基礎工事が必要となりますので、テント1基とは言えそこそこのコストが発生します。
弊社でもテントは扱っておりますので決して否定することはありませんが、ここでも「テント=安い」の固定概念は一旦外しましょう!!

■私たちの役割

弊社は設備メーカーではありませんので過去の経験や業界情報を得ながら「中立的な立場」でのアドバイスや提案が可能です。
よくあるケースとしては事業主様が「自分たちで直接ヒアリングすることが大切」と言うことでメーカー様と直接お話をされ
「この商品すごく気に入った!!」と決定されてしまうリスクです。
すみません・・・メーカー様は商品特性は大きな声でアピールされますが商品のデメリットや懸念事項は当然ながらあまり公開されません。
事業主様が直接メーカー様とお会いになる事は非常に大切な事ですが、そこに弊社を同席させていただけると完璧かとも思います。
・そのグランピングキャビンは本当に快適な構造なのか?その値段なら設計士オーダーメイドで出来るのではないか?
・国内に多数存在するドームテントメーカーはどこも同じ性能なのか?耐久性や台風対策も同じなのか?
・コンテナハウスは建築確認必要だけど本当にJIS規格の新品コンテナが必要なのか?

事業主様へはいつもこうお伝えしています。
「モノから入らずにコトから入ってくださいね。そこから落とし込むと全て選択基準がブレずにいきますよ」

開業前、開業後に起こる施設設備面でのリスクを最小限に抑えるお手伝いもグランピングプロデュースの大きな仕事だと認識しています。